MUSIC

フュージョンジャズ クラシック交響曲と世界の音楽の音楽の饗宴
Skyline セカンドライブアルバム【Symphojazz】
  • 2020年第18回米インディペンデント・ミュージック・アワード(IMAs)にて「最優秀ライブアルバム賞」を受賞、また2019年第30回伝統芸能金曲賞(GMA)にて「最優秀クロスオーバー音楽アルバム賞」にノミネート。
  • 台北市立交響楽団TSO POPS、そしてクラシック音楽をクロスオーバーする台湾の巨匠・李哲藝と共に台湾オリジナルのジャズと世界の音楽そしてクラシック交響曲を融合させた。
  • 世界5大陸を跨ぎ、中国の伝統音楽、東洋、インド、アフリカ、中世ヨーロッパ、フラメンコ、タンゴ、ラテン音楽、プログレッシヴ・ロックなどの音楽スタイルを併せ持った曲調の作品である。

 

2018年秋、結成15周年のこの年、Skylineは「Symphojazz クラシック交響曲フュージョンジャズクロスオーバー音楽会」を開催し、バンドにとってまた台湾フュージョンジャズにおいて新たな快挙を成し遂げた!

2016年のアジアツアーを終え、Skylineメンバーは原点に立ち返ることを選択した。フュージョンジャズ創作の初心を思い返し、更に多元的な音楽ジャンルに大量に触れることで、途切れることなく音楽創作の境界線と垣根を越え、ジャズミュージックの深みを掘り下げることをバンドの長期的な使命とした。また同時に、全世界の音楽を我々の創作領域に取り込み、「音楽を携えて世界旅行する」という思想のより一層意欲的な抱負を掲げ、台湾本土の音楽から出発し、世界各地の音楽エッセンスを互いにぶつけ合い、世界5大陸の音楽の特色、例えば台湾本土の南北管戯曲の銅鑼や漲り渦巻くような激しいアフリカ音楽、情熱的で奔放な南ヨーロッパのフラメンコ舞曲、ワイルドで縛られない南アメリカのラテン音楽のテンポ、神秘的で悠遠なインドや中東の旋律、シンプルでいて深みのあるアジアや東洋の要素、優雅でありまた抑制の効いたタンゴ、代々受け継がれる中欧の民謡、そして複雑なテクニックのプログレッシヴ・ロックの要素を織り混ぜ、斬新且つ多元的な音楽創作の成果を出している。

<交響楽団+ジャズ>というこのクラシック交響曲フュージョンジャズのコンセプトをライブで完全に表現する為、Skylineは台北市立交響楽団TSO POPSとクラシック音楽をクロスオーバーする台湾の巨匠・李哲藝と手を組み、台湾オリジナルジャズ+世界の音楽+クラシック交響曲の大型企画を共に打ち立てた。近日リリースした3rdアルバム「都市探索 City Explorations」と以前リリースしたアルバム2枚より選りすぐった曲目を新しく編曲し、多元的なスタイルで表現したフュージョンジャズにて、聴衆を伝統と現代を通り抜け、5大陸を跨ぐ華麗な音楽の旅へと連れて行く。新鮮な感覚の豊富な聴覚の饗宴を体感でき、更にクラシック交響曲の細やかさにより際立った音楽は、衝撃を与えるような火花を交錯させる。

本作は国内のジャズバンドには珍しく、実験的なスタイルを詰め込んだコンセプチュアルなテーマでの演出となっており、台湾フュージョンジャズ界において新たなマイルストーンを打ち立てた。このライブDVDは、台湾で開催されたすべてのSymphojazzシンフォジャズツアーの精彩を放つ感動的なライブ演奏を忠実に収録している。

収録曲

1. Greet the Dawn 夜明けを迎える

もとはウインド・シンセサイザー(EWI)が主旋律を奏でる日本のJ-フュージョンスタイルの曲を、純粋な交響曲に改編した一曲。原曲の躍動感あふれる旋律と豊富な和音が管弦楽の新しい解釈のもと、繊細な感情を表現し、新しさを感じさせる音楽となり、耳に響く。

2. Walk on Prairie  草原紀行

アフリカのマリンバと太鼓ジャンベがオープニングを飾り、重なり合う主旋律の反復音楽がアフリカ部族の集会で歌われる民謡を表現している。アフロ・キューバン・ジャズのリズムが律動を生み出し、そこに金管五重奏と即興演奏が加わる事で、主旋律とバックグランウドミュージックが交錯し、旅人が見た狩りや追走、荒々しく走り回る感覚を表現している。
(ゲストミュージシャン:吳政君 パーカッション)

3. Mountain Cloud  恋々山嵐     

南管・北管戯曲の銅鑼と太鼓、そして西洋のファンク音楽が対話する楽曲。二胡と中国の横笛「梆笛」が客家のメロディーを奏で、ピアノがブルースの音階コードを融合、そこに揚琴・古箏・琵琶のサブ演奏が加わり、都会人が騒がしい所から自然に立ち返り、森に戻った際の心に響き高鳴る鼓動を表現している。
(ゲストミュージシャン:吳政君  にこ/ パーカッション)

4. Arcade of Zen  禅の廻廊      

東方と西洋の文化を結合させた一曲。東洋の楽器、三味線、尺八、筝の五音音階と西洋のファンクミュージックのリズムを融合し、現代の都市空間に古代建築が混じり合い、新しい物と古い物が巧みに交錯するビジュアル、そして静と動、禅と哲学の関係性表現している。

5. Capítulo del Amor  愛のチャプター

タンゴの魂、バンドネオンが張力に満ちたヴァイオリンとクラリネットと融合し、クラシックなグランドピアノと伝統的な低音ベースの伴奏が、時に情熱的でワイルド、時に繊細で優雅な音楽スタイルを表現している。バーにて寂しい二人の魂が通い合った時、孤独だった二人の情欲的なゲームがここに展開する。
(ゲストミュージシャン:黃婕 アコーディオン)

6. Danza del Sol  熱い太陽のダンス      

クラシックギターでフラミンゴをスウィープ奏法と激しいタップで演奏し、そこにペルーの木製太鼓、カホンを軽くタッピングする手法で生み出されるリズムを合わせ、指鳴らしテクニックのパルマスとアコースティック・ベースで、太陽が照りつける南欧地中海の国々にて、至る所で情熱的な男女が音楽に合わせてダンスを踊る風景を表現している。
(ゲストミュージシャン:Roberto Zayas ナイロンギター、 吳政君 パーカッション)

7. River of Eternity  生命の水    

伝統的な北インドの弦楽器シタール、擦弦楽器エスラジ、サイドフライングフルートのバーンスリー、太鼓タブラが主旋律を奏で、インド古典音楽の音楽理論に現れる旋法ラーガを基調に、継続的で変化のない低音ドローンを加え、インド音楽の音階を合わせ、1000年に渡る神秘的で悠遠なガンジス川とインドの人々の一生、苦楽や禍福を共にする関係を表現した一曲。
(ゲストミュージシャン:吳欣澤 シタール、 吳政君 パーカッション)

8. Underneath the Sky  快晴の空の下

アメリカのカントリーサイドのニューエイジスタイルの一曲。6/8拍子と4/4拍子が交錯する滑らかなフレーズが、弦楽合奏にて新しく編曲され、原曲の爽やかな曲調を大自然の田園風景のイメージを加えて叙事的に彩る。

9. Sudden Romance 思いがけない出逢い 

アメリカ西海岸のスムーズジャズスタイルの一曲。ジャズギターの柔らかく軽やかな旋律、そしてソプラノサックスと交響楽団の掛け合いは、思いがけない偶然の出逢いであるのに、まるで以前から知っていたような瞬間を、ある種とてもロマンチックな情感で調和させる曲となっている。

10. Lazy Afternoon  気だるい午後

このボサノヴァ風の一曲は、アコースティックギターとフレットレスベースをメインの楽器とし、フランスのカントリーサイドに漂う、まったりとしていて多種多様な趣ある味わいを記憶に残す作品だ。原曲に管弦楽を加え、初めて聞いた時の感動をよい形で還元する一曲だ。
(ゲストミュージシャン:Roberto Zayas ナイロンギター、 吳政君 パーカッション)

11. Secret Trail  ジャングルの秘境道 

異国の雰囲気を醸し出すラテンのリズム、トゥンバオにフレットレスベースを合わせ、クラシックギターとフルートの和声に、バリエーション豊かな重層的なラテンの打楽器を加え、厚みのあるユニークな音楽を奏でる。旅人が南アメリカのジャングルを探索し、そこで出会った未知の世界に対する震撼を表現している。
(ゲストミュージシャン:Roberto Zayas ナイロンギター、 吳政君 パーカッション)

12. Breeze Kiss そよ風のキス

一切効果をつけない伝統楽器の自然な音がフルートの優雅な音色を引き立て、心の奥底に眠るプリミティブな感動を描き出す。
(ゲストミュージシャン:Roberto Zayas ナイロンギター、 吳政君 パーカッション)

13. Crusade of Millennium  千年の遠征      
作曲: 廖佑祥

中世の城の前で旅人が、遥か昔、中欧民族が山を越え、川を渡り、苦難多き遠征に出た栄光を追想する様を表現した一曲。伝統的な中世ヨーロッパの楽器に中欧民謡のメロディーをのせ、霧がかった明け方、出征のラッパが響く。テンポの早いギターとシンコペーションのリズムが、両軍の大戦前の緊張した不安な雰囲気を表現し、悠々たる弦楽器が荘厳な雰囲気を際立たせる。

14. Dream Storm  夢の嵐    

ヘビーメタルとジャズ・ロックの全く新しい融合を3チャプターにて構成。クラシック音楽の対位法と現代のジャズの和声技法を繊細に融合させ、スピーディーで躍動感ある交響曲に、ロックの強烈なリズムを重ね合わせている。複雑な変拍子のフレーズデザインが、奇想天外な夢の変換と驚きや喜びを彷彿とさせ、夢の中で荒れ狂う暴風が聴覚に大迫力で迫る震撼の一曲。

15. Memories of a Snowy Night  雪夜の思い出

日本ドラマのサウンドトラックを彷彿とさせるこの曲は、キーボード奏者ジャズィーの心の物語。手紙では伝えられない、ある雪の夜の思い出を表現した切ない作品。

16. Costa del Verano  夏の海岸

夏 × 海岸 = 自由気ままに楽しもう! 都会人なら誰でもこのコンクリートジャングルを抜け出したいと思っているはず素敵な夏がやって来たら、俗世間の煩わしさはすべて忘れて、海岸沿いの道を太陽を追いかけながら走り抜けよう!
(ゲストミュージシャン:Roberto Zayas ナイロンギター、 吳政君 パーカッション)

ジャズツアー アジア4カ国、12都市を巡る国際的な音楽交流ツアー
Skyline ファーストライブアルバム【2016 Asia Tour Live】
  • アジアツアーは、日本、中国、香港、台湾の12都市を巡る1万キロの旅路
  • 日本の東京 Cotton Club、名古屋 Bottom Line、そして Legacy 台北でのライブ演奏映像を収録
  • 日本東京、横浜、大阪、名古屋、京都, 中国上海、広州、武漢、香港,台湾(4カ国/12都市/演奏:20回)の名高いライブハウスでアジアツアーを敢行し

 

アジア4カ国、12都市での20回に及ぶライブ演奏の1万キロの旅路となった2016年夏、Skylineは結成13年にして初めてのアジアツアーを敢行した。演奏曲はすべてSkylineが創作した曲目で、ファーストアルバム「City Glide 都市飛行」とセカンドアルバム「City Colors 都市色彩」を含む、観客にバラエティー豊かなフュージョンジャズの饗宴を感じさせるツアーとなった。

今回Skylineが日本ツアーで回ったジャズクラブは、東京から大阪、関東から関西を跨ぐ日本のジャズ音楽屈指のライブステージで、東京のコットンクラブや名古屋のボトムライン、大阪のミスターケリーズなどは、世界的なジャズバンドや音楽家がよく訪れている場所である。中国の上海、広州、武漢のJZ Clubは現在中国において一流のジャズクラブであり、香港のオレンジピールとフリンジクラブは、香港で最も素晴らしいジャズ演奏ステージである。そして河岸留言、レガシー、ブラウンシュガー、Live Warehouseなどは、台湾において現在最上級のライブハウスである。今回、Skylineアジアツアーは、日本、中国、香港、台湾の一流のライブハウスとジャズクラブの支持を得て、台湾ジャズと台湾文化を海外に展開する一歩を推し進めた。Skylineは巨匠たちの後に続き、これら舞台で台湾から発信されるジャズミュージックをアジア各地の聴衆に伝えて行きたいと考えている。

今回のアジアツアーは、単にSkylineの快挙であるだけではなく、台湾ジャズバンドがアジア最上級のライブハウスの門を開いた事が大きい。このライブアルバムとDVDは、台湾ジャズバンドが初めてそのアジアツアーのライブ演出を収録したアルバムとDVDとなっている。未来を見据え、Skylineは引き続き台湾オリジナルジャズミュージックと国際ジャズ界の交流を促進し、台湾が世界の舞台に立てるよう努力したい。また同時に、全世界のジャズミュージックを愛する聴衆が台湾から発信される素敵な音楽に気付き、愛してくれるよう力を尽くしたい。

収録曲

1. Greet the Dawn 夜明けを迎える

この曲は気力満々に勢いに乗って希望を持って生きる生活態度を描いている。

2. Keep Goin’ 勇気を持って前進

モデラートの優雅なテンポはまるで人の呼吸や鼓動のように自然な律動だ。無意識に口ずさんでしまう旋律が記憶に残る一曲となっている。

3. Beyond the Rainbow  虹の向こう側

フォークロックスタイルを融合したこの曲は、軽快でアップテンポなリズムに優雅なサックスの音色を重ね、7色の美しい赤子のような心を追い求める様子を描いている。

4. Breeze Kiss そよ風のキス

一切効果をつけない伝統楽器の自然な音がフルートの優雅な音色を引き立て、心の奥底に眠るプリミティブな感動を描き出す。

5. Ocean Promenade 海辺の遊歩道

この歌は気軽なサンバ調のリズムにラテン音楽によく使われるフィンガースタイルのナイロンストリングスギターを合わせ、6度と3度の音程を大量に使用し、爽やかで楽しいビーチへの旅行を表現している。

6. Timeship 時間の船

古典的なファンクフュージョンのグルーヴ感とそれぞれのフレーズにおいて入念にデザインされた和声とリズムの変化を、ジャズサックスの巨匠ジェラルド・アルブライトが奏でるロマンチック且つ奔放な音色が絶妙にコントロールし、留まる事のない時間の流れと移り変わるシーンをリアルに描き出す。

7. Sparkling Rain スパークリングレイン

雨が降り始めた、あなたはどんな気分?雨の雫の如くクリスタルクリアーなシンセサイザーのロック調音楽で幕を開ける。

ギタリストが心を込めて編曲したこの曲は、時にワイルドで時に平静な見事なソロもあり、他の何ものとも比べられない程豊かな雨を表現している。

8. Drum Solo

 

9. Indigo Mood  インディゴムード

マイナーブルースを基調に、個人の心の奥底に眠る感情をうたい上げた一曲。 都会の生活においてうまく行かない事はたくさんある。でも、自分の考えを持って逆境に立ち向かえば、必ず何らかの変化が現れるはず。雨が上がれば晴天に!さあ、信念を持って自分の道を歩き出そう。

10. Sudden Romance 思いがけない出逢い 

この曲はスムーズジャズによく使われるリズムと和声を活かしており、その柔らかな旋律は、人を物語の場景にすんなりと引き込んでしまう。

11. Leaving 逆光の中遠行

この曲は感傷的な余韻を残すバラード。美しく優しいピアノの独奏からスタートし、ラストは情熱的なサックスのシャウトが呼応する。

12. Lakeside 湖畔を散策 

この曲は簡単な楽器編成で、湖畔をゆったりと歩きながら自由に美しい景色を楽しむ雰囲気をリラックスしたリズムで表現している。

柔らかで繊細な高音サックスと落ち着いた低音のフレットレスベースが掛け合わさると、山と水の対話を聞いているようで、その優しい旋律に酔いしらされる。

13. Costa del Verano  夏の海岸

夏 × 海岸 = 自由気ままに楽しもう! 都会人なら誰でもこのコンクリートジャングルを抜け出したいと思っているはず素敵な夏がやって来たら、俗世間の煩わしさはすべて忘れて、海岸沿いの道を太陽を追いかけながら走り抜けよう!

14. Underneath the Sky  快晴の空の下

夢を抱く若者の歌。新天地、都会にて頭角を現そうと上京した青年の決意を描いた一曲。 キーボード奏者ジャズィーが飛躍しようとする若者の心を繊細に表現している。

15. Lush Layers  音色階層

異なる感情を旋律に載せ、煌めく光線のように豊かなリズムを見事に融合させた、都会のカオスの中で輝くビートの効いた華やかな一曲。

16. Happy Weekend  楽しい週末

70年代~80年代の香りを残すレトロな曲。 週末を迎える気持ちを曲線で表せば、盛り上がりは最高潮!愛する人と共に過ごす、開放的なワクワク感を表現した一曲。

17. Stay  街で立ち止まる

東洋と西洋の文化を融合させたジャズ作品。東洋の五音音階(ペンタトニックスケール)と西洋のファンクリズムを組み合せ、動・静・禅・哲学の関係を表現している。